かがく? ばけがく? 

柿の種のピーナッツが、もう少し多いほうが良いと思う 川口自交です。
北風の合間にのぞく太陽が暖かくて気持ち良いですね。
日向ぼっこしている猫の気持ちが良くわかります (^ ^)
本日、定期点検で入庫したタクシー車輌(40万キロ走行)ですが
保管場所から工場まで移動する際に、エンジンの調子が悪い事に
気が付きました (><;)
最近の自動車は、気温が低くても走行できるよう
常にコンピューターで制御されています。
っが、、、それは、各部品が正常な場合に限ります。
さすがに、40万キロも走行していると
空気中のゴミや、燃料内の不純物、各部品の消耗などで
コンピューターでは制御しきれない事があります。
定期点検は、それらが正常範囲内にあるか判断するために必要で
点検の結果、正常値から外れている、今は大丈夫だけど
このまま使用していると正常値から外れる恐れがある場合は
整備が必要です。
このタクシー車輌は現状は問題無いけど、このまま使用していると
正常値から外れると判断し、エンジン不調の整備をする事にしました。
原因追求の結果『 ベーパーライザー 』という
燃料の部品の劣化と、『 ミキサー 』という燃料と空気を
混合させてエンジンに送る部品の詰まりと判断しました。
ベーパー1
タクシー車輌は、皆様がお乗りの自動車と燃料が違います。
皆様の自動車は、ガソリンを燃料としていますよね?
タクシー車輌は、LPガスというガスを燃料としています。
家庭用のガスや、ヘヤースプレーにも使用されるものと同じものです。
LPガスは、圧力を掛けると液体になる性質があるので
圧力を掛けて(圧縮)、タンクに保管(充てん)しております。
LPGタンク
物質は、液体から気体になる時(気化する時)に周囲の熱を奪います(沸点や蒸発点)。
LPガスの場合、大気圧付近で液体から気体へと変化(気化)します。
この時に熱交換が正常に行われないと、液体のままエンジンに送られたり
熱を奪い切れずに(沸点以下)凍ってしまいます。
これを制御しているのが、読んで字のごとく
ベーパーライザー(気化器)です。
自動車の場合、燃料としているので当然、エンジンは不調になります。
んんん~。。。化学ですね~(><) 簡単に言うと (^ ^) ヘヤースプレーのボタンを出し続けると、缶が冷たくなってきますよね? この時のボタンが、ベーパーライザーです。 そして気化した、LPガスと空気を混合してエンジンに送るのが 読んで字のごとく、ミキサー(混合器)です。 このミキサーは、空気中のゴミなどが蓄積してしまい 混合ガスが通る通路が詰まってしまいます。 化学の勉強をしたところで・・・(><;) 交換作業に入ります (^ ^) ベーパーライザーを外したら! 水漏れを発見しました!! ヒーターバルブ
故障を未然に防ぐためにも定期点検は重要です。
整備が終わり、エンジンの調子は本来の性能とチカラ強さを取り戻しました。
そして、燃料系統の整備をしたので排気ガス中の有毒物質の検査をします。
テスタープローブ
自動車では有害物質である、CO(一酸化炭素)=不完全燃焼ガス と
HC(炭化水素)=燃焼しきれなかった混合ガスを、マフラーに検査機を入れて
検査します。
当社は、タクシー車輌を多く保有しているので環境保全のためにも
特に厳しい設定値で管理しております。
テスタ
CO ⇒ 0%
HC ⇒ 0ppm
完璧です!
排気ガスの有毒物質も、酸化&還元(化学反応)させる触媒装置で
無害化させるのですが、長くなるので ><;) またの機会に。。。 自動車って、機械だけで動いてると思われていますが 意外と、化学(かがく? ばけがく?)な部分が多いんです。 とくに、ハイブリッド車などは元素記号ばかりで 私も勉強に励んでおります (^ ^)>
宗さん2
タイヤの山に囲まれてパンク修理に励んでいる、ベテランの宗さんです(^ ^)

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