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ブログ小説 『俺!走ります!』 116

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「心を込めて送迎する」
この気持ちは乗客に安心を与える。
たとえ酔った乗客であっても、この気持ちは変わらない。
いつの事だったか・・・
卓と同年代のサラリーマンが、泥酔し、タクシーを停めた。
卓は直ぐ声を掛け「リクライニングの方がラクです」と助手席に寝かせた事があった。
途中、トイレに駆け込むことがあったが、それでも卓は嫌がらず、自販機でミネラルウオォ-タ-を買い、口や手をすすがせた。
乗客がヘベレケに酔っていても、卓は態度を変えない。
自宅に着くや、静かにチャイムを鳴らし、乗客の家族を呼んだ。
後日、その本人が会社に菓子包みを置いて行った。
「タクシーに乗って、あんなに親切にされたのは初めてです」
その乗客は、管理者に何度もお辞儀をしていったという。
卓は今でも、その思いは変わらない。
「介護する」広く温かい気持ちが無ければ、この仕事は務まらないのである。
それは結局、昼も夜も同じだ。
「介護する」それそのものが、「自分を救うこと」「自分を向上させること」に繋がる。
これからも、この思いは変わらないであろう。
人とのつながり・・・それは人が人であることの証である。
「川浦さん、これからも宜しくお願いしますよ」
翔太の祖父が頭を下げた。
「いえ、とんでもない!こちらこそ!宜しくお願い致します」
翔太と母親を家まで送り、休憩をとっていたその時である。
卓の携帯が鳴った。
無線室からである。
「はい」
「あっ!川浦さん?」
「そうです」
「いまどこ?」
「会社近くです」
「新行の木山さんからの指名です」
「はて・・・」
ともかく、無線室の指示に従おうと、詳しく場所を聞いた。
卓はその場所に覚えがあった。

2013年10月2日

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