私たちは、常にお客様の利便性向上のため、一意専心しておりますが
ご乗車くださる方たちとのコミュニケーションが上手く取れず、お叱りを受ける乗務員・・・
『我』が強く客観性の足りない性分を改善できないまま「自分は悪くない」と言い張る
乗務員・・・地理不案内で、お客様に、ご心配を掛けてしまう乗務員・・・
確かに未だ、おります。
勿論、こういった社員たちは、ごく僅かで、殆どの社員は己を『省みる』ことの
出来る・・・直ぐ改善し同じ問題を起こさないメンバーであります。
前出の例は、お客様からの苦情で、「頑張っている」と思い込んでいた乗務員の
『接客上の不備』『運行上の不備』を知らされることとなります。
しかし、乗務員は身内も同然・・・クレームをお寄せ頂いたお客様に対しても
心から謝罪しつつ、乗務員をかばう、ささやかな言葉が口をついて出ます。
そこまで、護ろうとしても、結局、最後には『自分は悪くない』と言い張りながら
辞めていく・・・「彼らは、これからどうするのだろう」と案じてしまいますが
社内には「そこまで、心配していてはキリがない」と言う管理者たちもいます。
しかし、「縁あって我が社の門をくぐったろうに・・」・と言う思いが残るのは致し方ないことです。
ただ、時々、ご乗車くださる方々の側にも問題ありきと、判断しても
「許していただけない」お客様が、いらっしゃるのも事実です・・・辛くシンドイ事ですが・・・
「こちらが、悪くなくてもその場では、お客様の状態を鑑み、乗務員側が詫びるとき」が
かなりあるのも又、致し方無きこと・・・と甘受しています。
運送業であると同時にサービス業でもある所以がここにあるのでしょう。
例えば・・・
家に戻った時点で『不良品であったことが判明』し、店に他の物と取り替えて欲しいと
願い出たとき・・・「それを買って行ったのはお宅・・・こちらに責任は無い!」と突き放されるのと
「申し訳ございません・・・当方で、しっかり確認せず、お売りしてしまい・・・直ぐ、お取替え
致します」といわれるのとでは、心の在り方は、随分、違うものです。
昔、こんなことがありました。
家族のプレゼントにと置物を購入した際、届いた小荷物のリボンをほどくと
箱の中に女性店員の髪の毛が一本出てきたことが、ありました。
「ああ、あの店員さんだ・・・髪の毛をブラウンに染めていた・・・」と
思いあたったのです。
家人は「構わない」と言いましたが、プレゼントするこちらの気持ちが、晴れない。
それで、購入先のデパートに連絡すると、直ぐに取りに来て、日に間に合うよう
別の物と取り替えてくれたのです。
お店の方が、都内から電車で来て、駅から歩いて来たと聞いた私は
感謝をしつつ自家用車で、駅まで送らせて頂いたことがありました。
この事を思い出してしまうのです。
お客差に対して『優しさ』がホントに必要なんだと・・・
『優しさ』が『優しさ』に引き継がれて行く・・・
これからも、お客さまあっての、事業なのだということを常に教育の場で・・・
研修の場で・・・学習するよう配慮し様々な状況に分けて、接客のイロハを
伝授していかなければと考えています。
辞めていく・・・或いは辞めさせられる社員が、単なるリストラではなく、自分の側に
深刻な問題点があったのだということを、反省しつつ次の人生に踏み出して行って
くれる事を、望みつつ・・・