新任乗務員の研修が、昨日から始まりました。
一人は30代で未経験者、もう一人は40代で過去、乗務員を経験した人です。
しかし、二人とも真剣そのもの。
乗務員として「将来に懸ける豊富は?」と聞いたところ、とにかく
「稼ぎたい!」「生活を向上させたいし、必ずそうなるよう努力する」とのこと。
正直で良いと思いました。
しかし、それだけでは足りないことも認識してもらいましたが、二人とも
乗務員としての使命・役割・留意点等、深く理解してくれたようであります。
どこの業界でもそうですが、自分だけの事しか考えなくなると、他人に対して
自分が、どのような迷惑を掛けているのか分からなくなるものです。
目先の利害だけに走ると、方向性を見誤ってしまう。
こう言った事を、具体例を挙げて解説するわけですが、身体の不自由な方や
お年寄りには特に注意すべきであることを、強調しています。
時々、入ってくるクレームの内容として「もう少し、優しく丁寧になれないものか」と
いった苦情があります。
『普通』に接していてはダメだということなんですよね。
老若男女を問わず身体の具合が悪いときは、風に少し吹かれるだけでも、微熱が出たり
人の声が頭に響いて頭痛がしたり、種々様々です。
何事も弱い立場の方たちの側に立たなければ、真の公共の輸送機関とは言い難い。
つまり『安全を全てに優先させる』ことは難しくなるわけです。
事務所で『ご高齢者割引のメープル会員』の申し込みを受けていると
殆どのご高齢者の方たちが、ご自分の住所や電話番号を、すんなり、おっしゃることが
出来ないのです。
中には認知症と思われる方達もいらっしゃるのですが、そうでないお年寄りでも
場所や人的情報を、直ぐには述べられない方々が多いような気がします。
そんな時、私達は眉間に皺を寄せるのか、逆に懇切丁寧に接するのか、若い世代が
自問自答と反省を重ね、ご高齢者が快適に、健やかに過せるよう深く考え
実行に移さなければならないことが、多いと思うのです。
介護されて、おられる方達のご苦労は、筆舌に尽くしがたいものが、おありでしょう。
そういった事に対して、少しでも役立てるよう、常に気持ちや心を優しく穏やかに
保っていくのも大切なことなのではないでしょうか。
今や介護は他人事では、なくなって来ています。
自然に、そして少しでも隣人同士が力を寄せ集めたり、ちょっとした目配り、気配りをするだけで
お年寄りは、危険を回避できるはずです。
ニュースを見るたび猟奇的で、心が寂しくなる報道ばかりですが、なんとか
「自交の乗務員さんたちに乗せてもらって、ホントに良かった」と言って頂けるよう
喜んで頂ける様、社内教育に関しての試行錯誤を繰り返す毎日で、あります。