「教えてくれるか?」
「えっ!今なんて?」
「教えてくれるかって、聞いたんだ」
「モチロン!」
「俺、今まで、バカにされるのがいやでヨォ・・・人にナンも聞けずに来ちまった・・・丁寧語、尊敬語、謙譲語・・・日本語には、色んな遣い方があるんだよな・・・」
「ええ・・・そうです」
「ナンか、今日、オメエに聞いてもらって、気が済んだヨ・・・」
「そうですか・・・いくらでも聞きます!」
「オメエ!イイヤツだな!」
「ええ・・・皆から言われます!」
「ハハア~」
並谷が声を上げて笑った。
二人はファミレスから出て、それぞれの車に戻った。
「俺が出すべきなのに・・・ごちそうになったな・・・」
「いえ、並谷さんは、本人未収になってしまった分がありますから・・・」
「ハァ~忘れてた・・・」
「ハハハ~!」
二人の笑い声が、ファミレスの駐車場に響いた